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Installation
『旅硝子』プロジェクトのご紹介
砂浜を歩くとビーチグラス(角がとれて丸くなった硝子の小片)をよく見かけます。私は海へ行くたびにそれを拾い集めてきました。なぜならビーチグラスの無作為な形を見ると「最初はどんな形をしていたのか、誰が捨てたのか、どの位時間をかけてこの砂浜に流れ着いたのか・・・」と、その硝子が辿ってきた旅の道筋へと思いを巡らせ、想像してしまうからです。


そしてその長い旅路で偶然人に拾われた硝子の行方や時間を共にする出会いに、そこはかとない「縁」の不思議さを感じます。
『旅硝子』プロジェクトは旅を続けるビーチグラスを旅人に見立て、さらに旅を続けさせるきっかけを作ります。
海を離れたビーチグラスは新たに番号という名前を与えられ、会場を訪れた人々の目の前に整然と並べられた姿で現れます。そして硝子は鑑賞者に拾われ、ともに新たな旅へ出発します。


『旅硝子』プロジェクトでは硝子の一つ一つが多くの時間を内包しているという事実を鑑賞者に気づかせ、さらに「拾う」行為を通して「出会う」ことの必然と不思議さに思考を巡らせる場として機能していきます。
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